Web問診を導入する際に気を付けるべきデメリットとは?システムの選び方も解説!

2024.09.24

Web問診を導入するにあたり「本当に導入すべきかどうか」とお悩みではないでしょうか。Web問診を導入する以上、後悔するような結果を招きたくはないでしょう。導入する際は、メリット・デメリットをきちんと把握したうえで、検討しましょう。

本記事では、Web問診の概要からメリットやデメリット、Web問診システムの選び方までご紹介します。本記事を読むことで、Web問診の必要性がわかり、自院のニーズに合ったサービスを選べるようになるでしょう。

Web問診とは?

Web問診とは、スマートフォンやタブレットなどの端末で問診票に入力して行う問診のことです。オンライン上で問診票に記入できることから「Web問診」と呼ばれています。

従来の紙の問診では、来院時に問診票の記入を行う流れが一般的でした。しかし、事前にオンライン上で記入できるWeb問診を導入すれば、患者が自分の好きなタイミングで問診票に記入できるため、来院時の問診票の記入が不要となります。

患者は病院での待ち時間の短縮につながり、病院は患者の健康状態や症状に関する情報を事前に収集できるため、診察がスムーズになります。Web問診は、患者・病院双方にとって大きなメリットがあるといえるでしょう。

Web問診の導入時に留意すべきデメリットは3つ

Web問診を導入する際は、メリットばかりではなくデメリットにも目を向けなければなりません。

Web問診のデメリットとして、次の3つが挙げられます。

  1. 導入と運用にコストがかかる
  2. 操作法の説明や質問への対応が必要になる
  3. 患者情報が増えすぎてしまう恐れがある

1.導入と運用にコストがかかる

Web問診を導入するにあたっては、初期費用や月額費用などのコストが発生します。したがって、初期コストだけではなく、運用コストも考慮した長期的な視点で予算計画を立てることが重要です。

また、 Web問診の導入後は、医療スタッフがシステムの利用方法を覚える必要があるため、教育コストも考慮しなければいけません。Web問診を導入しても、現場のスタッフが上手く活用できなければ、結局紙の問診に頼らざるを得なくなります。

Web問診の活用は「スタッフが業務で使いこなせること」が前提となるため、ある程度の教育コストや時間的コストを要します。

2.操作法の説明や質問への対応が必要になる

Web問診システム導入時は、医療機関と患者の双方が通信デバイスの操作方法を習得しなければなりません。特に高齢者やITに慣れていない患者にとっては、Web問診システムの利用に対して抵抗を感じることがあるかもしれません。

こうした患者に対し、操作法の説明や質問に多くの時間を要するかもしれません。結果的に、紙の問診以上の時間がかかってしまう可能性があります。

加えて、現場スタッフの説明不足や、患者の誤解から問題が発生する可能性もあります。Web問診の導入時は、患者が迷うことなくWeb問診を記入できるように、サポート体制を整えておく必要があります。

3.患者情報が増えすぎてしまう恐れがある

Web問診システムを導入すると、患者の状態をより詳しく把握できるメリットがあります。その反面、従来の紙問診よりも情報量が膨大になる恐れもあります。

例えば、問診における質問範囲が広すぎると、必要以上の情報を収集してしまい、情報の取捨選択が難しくなるかもしれません。そのため、Web問診では必要な情報のみを入力できるよう、入力項目を絞り込む必要があります。

入力項目が多くなると、患者に負担をかけてしまうほか、医療機関は入力内容を確認する労力が増大するため注意しましょう。

Web問診の導入で得られるメリットは?

Web問診は活用法を誤るとデメリットが生じますが、メリットもあります。Web問診の導入で得られるメリットは次の3つです。

  1. 診察の質が向上する
  2. 待ち時間へのクレーム対策につながる
  3. 感染症のリスクを低減できる

1.診察の質が向上する

Web問診により事前に患者の情報を把握しておけば、診察の質の向上につながります。Web問診で入手した情報をもとに、各患者に適した診察環境を準備できるためです。

例えば、患者の症状に適した検査機器を準備したり、応急処置に必要な医療機器を用意したりすることが挙げられます。事前に準備ができるため、患者の症状に合わせた的確な診察が可能になります。

一方、紙の問診の場合、患者が記入するまでの待機時間が生じるほか、記入後にしか診察準備ができないため、スムーズな診察が難しくなります。

Web問診は、質の高い診察につながるだけでなく、スピーディな医療サービスを提供するための鍵ともなるのです。

2.待ち時間へのクレーム対策につながる

クリニックへのクレームの中で多いものとして「待ち時間」が挙げられますが、Web問診を導入することで紙の問診よりも迅速に診察できるため、待ち時間へのクレーム対策につながります。

Web問診であれば、患者は来院前に自宅や職場で問診票に記入できるので、落ち着いて正確な情報を記載できます。医療機関側は患者の症状や現在の状態、既往歴などを事前に把握できるため、患者に適した診察環境をスムーズに準備できます。

各患者への診察がスムーズになれば、必然的に待ち時間の解消につながり、クレームの件数が大幅に減るでしょう。

3.感染症のリスクを低減できる

Web問診を導入することで、Web問診の内容から感染症の恐れがある患者か否かを把握できるため、院内における感染症のリスクを低減できます。

例えば、咳や発熱といった症状がある患者が来院した際、他の患者との接触を避けるように案内できます。また、実際に患者と接触する現場のスタッフも、患者が来院する前に万全の感染症対策ができます。

紙の問診の場合、問診票への記入を来院時にしてもらう形となるため、どうしても他の患者やスタッフとの接触は避けられません。感染症のリスクを低減するという観点からも、Web問診は非常に有用です。

病院に合ったWeb問診システムの選び方

Web問診の導入において「病院に合ったシステムかどうか」は非常に重要なポイントです。特に、Web問診にはデメリットもあるため、デメリットを解消できるような選び方となるよう、工夫する必要があります。

具体的には、次の4つの判断基準でWeb問診システムを選んでみましょう。

  1. 操作しやすい設計か
  2. カスタマイズは可能か
  3. サポートは充実しているか
  4. 運用が続けられる費用か

1.操作しやすい設計か

Web問診システムを選ぶ際、患者と医療機関の双方にとって操作しやすい設計であることが重要です。システムの操作が複雑でわかりにくいものであれば、時間的なコストが増大し、結果的に利便性を損ねるからです。

操作が複雑であると、患者が正確に情報を入力できなかったり、スタッフが情報を見落としたりする可能性が高くなります。結果的に、来院時に再度確認することになり、診察に遅れが生じかねません。

加えて、操作性が悪いと患者からの質問が頻発し、時間的コストが増大する懸念があります。また、医療機関側も操作に慣れるまでに時間がかかるため、スタッフの教育コストも増大します。

余計なコストをかけないためにも、Web問診システムを選ぶ際は「初めて使う人でも直感的に使える」という判断基準で選びましょう。

2.カスタマイズは可能か

Web問診システムを選ぶ際は、自分の施設に合わせてカスタマイズ可能か否かも重視しましょう。施設ごとに患者層や診療科目が異なるため、標準的な問診項目だけでは対応しきれない可能性があるからです。

例えば、医院でよく目にする症状や、特定の診療科目に関する質問を追加できると便利です。また、不要な質問項目を削除したり、既存の質問内容を変更したりできる機能も欠かせません。

実際の運用を通して、想定していた質問項目が適切でないことが判明することも少なくありません。運用後、容易にカスタマイズできれば、患者・医療機関ともにストレスなく利用できます。

したがって、Web問診を導入する際は、「カスタマイズ性の高いシステムであるかどうか」という判断基準で選びましょう。

3.サポートは充実しているか

Web問診システムを選ぶ際は、システム提供側のサポート体制が充実しているかも重要な判断基準です。サポート体制が充実していれば、スムーズに導入できるうえ、急なトラブルにも迅速に対応できるからです。

例えば、Web問診導入時は「何をどうすればよいのかわからない」という点が多く、現場の混乱を招く恐れがあります。サポート体制が整っていれば、あらゆる問題解決の相談がしやすくなり、ストレスなく運用できるでしょう。

特に、カスタマイズに関する相談がしやすいかどうかは重視しておきたいポイントです。使いやすさ・操作性に直結する部分であり、施設ごとのニーズに合わせた設定が求められるからです。

患者・現場スタッフの双方がストレスなく利用するためにも、システム側のサポート体制も重視しておきましょう。

4.運用が続けられる費用か

Web問診システムを選ぶ際は、継続して運用できる費用であるかどうかも確認しておきましょう。導入時に初期費用がかかることはもちろんですが、継続的な運用コストが生じるため、予算内で運用できるサービスを選ぶことが大切です。

特に、オプション料金にはきちんと目を向けましょう。利便性を重視するあまりオプションを追加しすぎると、想定以上に費用がかかってしまいます。

予算を軸に据えつつ、優先順位の高いオプションを追加していく形で、契約プランをカスタマイズしていきましょう。

まとめ

Web問診を導入するにあたっては、メリットだけでなくデメリットを考慮することも大切です。加えて、一口にWeb問診サービスといってもさまざまな種類があるため、自分の施設に合ったシステムを選ぶ必要があります。

「march」は、オンライン診療・決済・処方薬の配送まで一括で行えるサービスです。Web問診はもちろん、患者・医療機関の双方にとって利便性の高いシステムを提供しています。Web問診の導入を検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください。

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この記事の監修者

監修者尾崎 功治

2014年北京大学医学部卒業後、中国医師免許取得。17年日本へ帰国後、日本医師免許を取得し、順天堂大学付属順天堂医院に勤務。国際診療部に従事後、現マーチクリニック院長。

日本美容皮膚科学会・国際臨床医学会所属

リンク:オンライン診療クリニックmarch clinic

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