開業医が忙しい理由とは?忙しい時期や業務を効率化する方法も解説

開業医として念願の独立を果たしたものの、日々の業務が忙しく、ゆっくりする時間が取れないと感じている方も多いのではないでしょうか。開業医は勤務医と異なり、診療業務以外にも経営者としての仕事もあるため、どうしても業務量が多くなりがちです。

本記事では、開業医が業務を効率化させる方法について解説します。勤務時間の見直しやマニュアルの作成、DX化の推進など具体的な方法も紹介しているので、激務から解放されたい開業医の方は、ぜひ参考にしてください。

開業医の一日のスケジュール

開業医が具体的にどのような業務にどれくらいの時間をかけているのか、まずは開業医の一日のスケジュールを理解しておきましょう。

時間内容
8:00-9:00出勤、スタッフとの朝礼
9:00-12:00午前診療
12:00-13:00昼食、休憩
13:00-18:00午後診療
18:00-19:00事務作業
19:00-退勤

朝8時に出勤し、9時にはスタッフとの朝礼を行い、午前の診療が始まります。その後、患者対応に追われ、12時頃に昼休憩に入ります。 

午後診療が13時に始まる場合、1時間程度の休憩が取れる計算ですが、実際にゆっくりできる時間はそこまで多くありません。休憩時間はスタッフからの質問に対応したり、事務処理を行ったりする必要があるからです。 

13時から18時までは、午後診療の患者対応を行います。18時の診療が終わってもすぐに帰れるわけではありません。残った事務処理や明日の準備などを行う必要があり、結局退勤できる時間は19時半頃になります。 

上記は一例ですが、このような忙しいスケジュールで働いている開業医は、決して珍しくはありません。 

開業医が忙しい理由

開業医のスケジュールは、なぜここまで忙しくなるのでしょうか。ここでは、業医が忙しい理由を3つ解説します。 

経営業務との兼務

開業医は勤務医とは異なり、経営判断やスタッフの管理、給与計算など多岐にわたる業務をこなさなければなりません。 新規開業の場合であれば、集客に多くの時間を割く必要があるため、ホームページ整備や広告宣伝など、次々と業務が発生します。

このように、一人の開業医が通常の診療業務と経営業務を兼務することは、大きな労力を要します。時間的・精神的な余裕を作るためにも、業務を効率化することが重要です。 

時代の変化への対応

現在、DX(デジタルトランスフォーメーション)化の波が各業界に押し寄せていますが、医療業界も例外ではありません。 

しかし長年、紙カルテを使用してきた医師やスタッフにとっては、新しいシステムへの移行に抵抗を感じる場合があり、いまだDXが遅々として進まない現状にあります。また、 DX化を実現するには、医療システムに慣れる期間やスタッフにシステムの使い方を指導する時間など、多くのコストと時間を要するデメリットもあります。

とはいえ、長期的な視点で見ると、DX化は医療機関の持続的な成長を支えるための基盤となります。開業医が抱えている「忙しさ」を解消し、より多くの時間を患者との対話に充てることができるようになるため、初期投資を大きく上回るメリットをもたらすでしょう。

急患の対応

開業医の中には、専門分野によって急患の対応が求められるケースもあります。たとえば、外科や循環器科では、突然の急患が運ばれてくることが少なくありません。急患対応は予定していたスケジュールを後ろ倒しにし、業務が思うように進まなくなることが多いため、忙しさを感じてしまいます。

とはいえ、命に関わる急患対応は後回しにはできません。そのため、急患対応の可能性がある場合は、突然の急患にも柔軟に対応できる体制を整えることが重要です。

開業医が忙しい時期

開業医は年中忙しいというわけではなく、「普段より落ち着いた時期」と「忙しい時期」があります。ここでは、開業医が忙しくなる主な時期について紹介します。 

季節的な繁忙期

開業医の専門分野によって、季節的な繁忙期が訪れることがあります。たとえば、内科や小児科では、インフルエンザが流行する9月から3月にかけてが繁忙期です。皮膚科は、夏や冬に皮膚トラブルを抱える患者が増えるため、各季節が繁忙期になります。花粉症シーズンになると、くしゃみや鼻水などの症状を抱えて耳鼻科に来院する患者が増えるため、この時期も繁忙期となるでしょう。

このように、専門分野ごとに季節的な繁忙期があります。そのため、事前に繁忙期を把握し、その時期に多くの患者が来ても業務が円滑に回る体制を整えることが大切です。

提携企業や学校のイベント時

開業医が企業や学校と業務提携を行い、定期的に健康診断や予防接種を実施するケースもあります。企業と提携している場合、新年度が始まる前に新入社員の健康診断が集中します。その後、在籍社員の健康診断が実施されますが、複数の企業を担当する場合は、診断日が重なることもあり、これが繁忙期となります。 

学校との提携も同様で、健康診断や予防接種など、毎年同じ時期が繁忙期となるでしょう。例年忙しくなる時期に向けて、スタッフを増員するなどの事前準備を行い、業務が円滑に回るようにスケジュールを組むことが重要です。

テレビや著名人の影響も

テレビや著名人の影響で、クリニックに多くの患者が押し寄せることもあります。たとえば、人気のテレビ番組で乳がん検診や大腸がん検診が特集されると、それに影響されて不安を抱えた患者が来院することがあります。

このような突発的な事態にも対応しなければなりませんが、準備が難しいため、普段から業務効率化を図り、余裕を持ったクリニック運営を心がけることが重要です。SNSの普及もあり、著名人の発信を見て来院する患者は今後も増えるでしょう。通常業務に支障をきたさないよう、事前に対策を講じることが大切です。

開業医の業務を効率化する方法

ここで、開業医の忙しさを軽減するために業務を効率化する方法を3つ解説します。

勤務時間を見直す

長時間勤務が続くと、体調を崩し、診療にも悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、根本的な勤務時間を見直すことが、開業医として安定して続けるためには重要です。

まずは医師が行っている業務の洗い出しを行い、パートスタッフや外部委託で対応できないか検討してみましょう。たとえば、経理事務や集客のための広報活動などは、医師本人が行わなくても対応できる業務です。

人材を上手く活用しながら医師の勤務時間を見直し、より診療に集中できる環境を作りましょう。勤務時間を見直せると、繁忙期が来たときや急患に対応しなければならないときも、余裕を持った対応が可能となります。 

マニュアルを作成する

マニュアルの作成は、開業医の業務効率化において重要なポイントです。スタッフが業務の手順を確認できるだけでなく、スタッフ間の意思疎通にも役立ちます。

具体的には、電話対応マニュアル、診療準備マニュアル、緊急時対応マニュアルなど、様々な場面を想定したマニュアルを作成しましょう。各マニュアルをスタッフが理解しておくことで、ミスが起きにくくなり、業務がスムーズに進みます。新しく採用したスタッフも、マニュアルにより早く業務に慣れることができます。

また、医師に頻繁に寄せられる質問をマニュアル化することで、医師はより診療に専念でき、高品質なサービス提供につながります。マニュアル作成時には、現場で働くスタッフの意見も反映させましょう。マニュアルは現場に根ざした、より実用的なものとなり、スタッフ間の情報共有も円滑に進みます。

マニュアルは一度作成すれば終わりというわけではありません。定期的に見直しを行い、最新の医療情報や現場からのフィードバックを基に改訂していくことが重要です。

DX化を積極的に進める

業務効率化を図る上で、積極的なDX(デジタルトランスフォーメーション)化は不可欠です。たとえば、電子カルテや予約システムを導入することで、患者情報をデジタルで一元管理でき、診療をスムーズに進められます。オンライン診療システムを導入すれば、通院が難しい患者にも対応でき、診療の幅が広がります。

診療面だけではなく、バックオフィスの部分でもDX化のメリットがあります。たとえば、在庫管理をシステム化することで、不足している物品を簡単に発注でき、スタッフの負担を軽減できます。

DX化は初期投資が必要という点がネックとなり、導入に躊躇する開業医の方もいるでしょう。しかし、最新の医療ITシステムを導入することは、業務の効率化だけではなく、医療ミスの防止、患者満足度の向上など多くのメリットが期待できます。

働き方改革の観点からも、DX化は医師の負担を軽減し、より良い医療を提供するための有効な手段と言えます。

開業医を支える!オンライン診療システム「march」とは

業務効率化は、開業医がクリニックを持続可能に運営するために必要不可欠です。特に、紙ベースのカルテや問診票を使用している場合、DX化によって業務効率が飛躍的に向上します。

オンライン診療システム「march」は、忙しい開業医をサポートする業務効率化ツールです。診察予約から決済、処方薬の配送までの一連のプロセスをシステム上で完結するたため、事務作業の負担が大幅に軽減され、医師は本来の診療に集中できます。

また、紙の保管が不要になることで、物理的なスペースを確保する必要もなくなります。クリニックがスッキリとした環境になり、スタッフも気持ちよく働けるでしょう。

医療DXのプロが導入から運用まで徹底サポートするため、ITに不慣れな方でもスムーズに オンライン診療に必要な環境を整えられます。これからDX化を推進したいと考えている開業医の方は、ぜひフリートライアルで便利な機能をご体験ください。 

まとめ

開業医は診療だけでなく、経理や採用、広告など、経営者としての役割も担っています。忙しい日々から解放されるためには、自分以外ができる部分は他人に任せるなどの工夫が重要です。

医療DXの推進は、開業医の業務負担軽減に最も効果的な手段の一つです。電子カルテの導入によるペーパーレス化、オンライン診療の活用による事務業務の効率化など、多くのメリットをもたらします。また、医療DXは単に業務の効率化にとどまらず、診療の質の向上や患者満足度の向上にもつながります。

オンライン診療システム「march」は、クリニックが業務効率化するために非常に有用なシステムです。日々忙しいと感じている開業医の方は、ぜひ導入をご検討ください。 

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この記事の監修者

監修者尾崎 功治

2014年北京大学医学部卒業後、中国医師免許取得。17年日本へ帰国後、日本医師免許を取得し、順天堂大学付属順天堂医院に勤務。国際診療部に従事後、現マーチクリニック院長。

日本美容皮膚科学会・国際臨床医学会所属

リンク:オンライン診療クリニックmarch clinic

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